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安全環境Staff Letter 【第26回】建設業界でのドローン活用術 安全CG制作にも
2015.05.13 | カテゴリー:その他(Letter)
季節はずれな台風6号の接近するなか、国産ドローンの視察を行ってきました。
建設現場でドローンの活用試験を実施するケースが増えてきました。
よくある事例は以下のよう
(1)橋梁下にドローンを潜り込ませて、足場をかけることなく調査写真を撮影
(2)新築現場の上空定点写真(施主報告用、施工計画・会議用)
(3)計画地の地形調査、建物診断調査
その他に、危険個所へ向かわせるロボットとしての活用など様々です。ドローンとはいったいどのような特性をもっているのか、実際に目にしてきました。
まずは「ドローン」とは?基本中の基本です。
「ドローンとは自立飛行を可能とする機能を持った飛行体のことを指すことが多い」とのこと。
語源は「オスの蜂」からきているそうですが、プロペラを有して飛行しているものすべてを「ドローン」と呼んではいないとの事です。
ラジコン用の操縦桿(プロポ)を使用して操舵するものは「マルチコプター」などと呼び、自立飛行の機能が無いものはドローンとは別物。
では、自立飛行とはどういう事が出来るのでしょう、高性能CPUを搭載し、カメラで状況判断をしながら障害物を避けて目的地にたどり着く(AmazonのPV)ドローンは、軍事用ならともかく一般向け・業務用向けでは、まだ存在しないようです。
ファントム(DJI社製)もアプリを利用した座標・高度指定の自動航行とプロポでのマニュアル操作で、自立と言われる機能は、風障害から操縦者を補完する機能などに限定されているようです。
(グーグルアースを利用した位置情報やプログラミングによる自動航行も可能)また、用途に応じてカスタマイズしたドローンを製造・組立する事が可能で、プロ向けにカスタマイズされていますが、調整はあくまで「飛ばしてなんぼ」重量計算による想定と実際に組んだ固体の飛行テストによる微調整が大事なようです。
例えば、GPS機能を搭載し一定エリアからの逸脱防止機能があり、保有する一眼レフカメラを積載して高解像度なスチールを撮影したいとなると、カメラジンバル機構、シャッター用のサーボモジュール、ジャイロセンサー、カメラからのリアルタイム映像を手元に送る送信機・・などなど。
あっという間にドローン本体が持ち上げなければならない荷重が増えてゆきます、そうなるとドローンの羽根も4枚から8枚に増え、モーターも大型になり、電圧が消費される。反対にバッテリーの電圧が持たなくなって飛行時間は5分が限界・・。なんてことになるようです。
電源を常に有線で供給しながら飛ばすこともできますが、電源コードの荷重も付加することになり、飛行する範囲も制限され自由度が減るというデメリットにつながります。
(飼い犬の様にどこかへ飛んで消えないように「リード」代わりには良いみたいですが)そういったことから、空撮用に限定したベーシックな機体のドローンが市場に多く出回る構図のようです。
建設業界的に要望を言えば、「改修調査でタイルの浮きを確認する作業をドローンで実施」なんていう芸当はしばらく先の話だと思われます。
タイルの調査用の機構を搭載したカスタマイズドローンは大型となり、相当な揚力を必要としますから建築物の壁沿いを垂直に上昇させる操作は難しいでしょう、今回の視察で数キロ(5kg程度)を持ち上げるドローンの試験飛行に立ち会いましたが、ドローン上昇の際の下向きの風圧は相当な圧で、マンションならベランダの洗濯物が吹き飛ぶ勢いでした。まだまだこれからのドローンという印象を覚えましたが、イニシャルコストで○○○万という投資設定だけではなく、向こう5年、10年を見据えて、年間予算を組み、改良とバージョンアップに常に対応していく構えが同時に必要となりそうです。
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